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アズハル学院

ファーティマ朝のカイロに建設されたマドラサ。現在まで続く大学。

エジプトのファーティマ朝時代にカイロに建設されたマドラサ(学院)。まず970年にモスクが建てられ、2年後の972年に付属のマドラサが設置された。イスラーム神学・法学の研究のために建てられたもので、イスラーム圏各地から学生が集まり、出身地別に宿坊をもうけ、質素な生活をしながら研究を続けたという。ファーティマ朝時代はシーア派の教理の研究が行われたが、エジプトではシーア派は定着せず、マムルーク朝以降はアズハル学院はスンナ派神学の正統性を明らかにすることに重点が置かれた。現在は、「アズハル最高評議会」「イスラーム研究アカデミー」「アズハル大学」など5機関から構成され、最高評議会議長がアズハル大導師といわれてエジプト内の6000以上の宗教機関を監督している。1961年のエジプト革命以後はエジプト政府の管轄下におかれ、大導師は大統領から任命される。また教授、学生の中にはイスラーム原理主義の団体が組織されている。<藤原和彦『イスラーム過激原理主義』中公新書 2001 p.152>

Episode 世界最古の大学

 アズハル学院(大学)は、起源がファーティマ朝時代の972年にさかのぼるので、イタリアのボローニャ大学(1119年創建)よりも古く、「世界最古の大学」と言うことが出来る。そしてアズハル学院は現在も続いており、カイロのアズハル大学は現在でもイスラーム法学の最高の権威のある大学とされている。 → 中世ヨーロッパの大学
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ノートの参照
第5章2節 ア.東方イスラーム世界
書籍案内

藤原和彦『イスラーム過激原理主義』
中公新書 2001