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欧州憲法/EU憲法

2004年にヨーロッパ連合加盟国によって欧州憲法制定条約が調印された。現在各国の批准が終わっておらず、まだ発効していない。

 2004年10月、ローマで「欧州憲法制定条約」がヨーロッパ連合(EU)加盟国25ヵ国首脳によって調印された。加盟各国が条約に署名するという形態をとる「ヨーロッパ連合(EU)の憲法」なので「EU憲法」または「欧州憲法」と言われる。加盟各国の批准によって施行される予定であるが、2005年にはオランダ、フランスが国民投票で批准を拒否するなど、実現には至っていない。

EU憲法の内容

 前文と本文全448条から成り、総則、基本権憲章、政策と機能、一般・最終規定の4部で構成され、さらに付属議定書と付属宣言が付属する。
○原則 EUとは、共通の未来を築く市民と国家によって形成される。国家は権能の一部を移譲させる。国のアイデンティティ、言語や文化の多様性を尊重する。加盟国の市民は同時にEUの市民である。キーワードは「多様性の中の統一」。
○機構 大統領・外相・欧州委員長を置く。大統領はEUを代表し首脳会議の議長を務める。任期2年半で最高5年まで、各国首脳の互選で選出する。外相は外相理事会を主催し、欧州委員会副委員長を兼ねる。EUの外交安保、防衛政策などを主導する。欧州委員長は首脳らの推薦をもとにEU議会で選挙する。
○その他の特徴 ・EUで提案された法律案に各国議会は賛否の意見を述べることができる。
・首脳会議などでは全会一致ではなく、加盟国の55%以上が賛成し、賛成国の人口がEU人口の65%以上となった場合に可決とする。(特定多数決制)
・人間の尊厳や自由・平等の価値、民主主義と法の支配の原則、死刑廃止などをうたった基本権憲章に法的実効性を持たせる。<脇阪紀行『大欧州の時代』2006 岩波新書 p.138->
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ノートの参照
第17章1節 イ.先進経済地域の統合化