ミノルカ(メノルカ)島
西地中海のバレアレス諸島の一つ。アラゴン王国以来、スペインの領であったが、1713年のユトレヒト条約でイギリス領となる。1783年にスペインが再占領、1802年にスペインに返還された。
メノルカ(ミノルカ)島 YahooMap
スペイン、イギリス、フランスの抗争
1287年以来のアラゴン王国(連合王国)領を継承したスペイン領であったが、スペイン継承戦争の際にイギリス軍が上陸し、1713年のユトレヒト条約でイギリスに割譲された。その時イギリスが獲得したジブラルタルと共に、イギリスの地中海進出の戦略拠点とされた。七年戦争が起こった1756年にはフランス軍が上陸し、一時フランス領となったが、インドとカナダでイギリス軍が勝利した結果、1763年のパリ条約でイギリスが奪回した。
スペインへの返還
アメリカ独立戦争が始まると、スペインはミノルカ島奪回の好機と捉えて、フランスとともにアメリカを支援し、1781年にミノルカ島のイギリス軍基地を攻撃した。アメリカ独立戦争をスペインが支援した背景には、イギリスからミノルカ島を奪回する目的があったわけである。イギリスは1783年のパリ条約で、ミノルカ島のスペインへの割譲に同意した。その後、ナポレオンがスペインを押さえた後、1802年の英仏間のアミアンの和約により正式にスペインに返還された。しかし、一方のジブラルタルはイギリスは海軍基地を設け、地中海方面への拠点としているので、現在まで手放さないでいる。