後ウマイヤ朝が衰退した
イベリア半島では、いくつもの小国が分立したが、その中の一つがナスル朝で、1230年頃に成立した。まもなく
グラナダに遷都しアンダルス(イベリア半島のイスラーム教徒の地域)を統一した。北方のキリスト教国カスティリヤ王国と南のマグリブのマリーン朝(都フェズ)とにはさまれていたが、巧みな外交によって独立を維持した。
都グラナダに
アルハンブラ宮殿を造営し、西方イスラーム文化を開花させた。次第にキリスト教勢力の
レコンキスタ(国土回復運動)が強まり、1492年に
スペインの
イサベルと
フェルナンドの
カトリック両王によって滅ぼされ、イベリア半島最後のイスラーム王朝となった。