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ノヴゴロド国

ルーシと言われたノルマン人がスラヴ人を支配して建てたロシア国家。

 ノブゴロド国と表記され、公国と言うこともある。ゴロドは「城塞」の意味。もともとスラヴ人が居住していたが、862年、バルト海方面からノルマン人のルーシ(ルス)が、リューリクに率いられてこの地に侵入、ノヴゴロドを占領し、スラヴ人を支配する国家を建設した。ノルマン人はスラヴ人に同化していき、やがてルーシからロシアという名が起こり、これがロシア国家の起源とされている。ノヴゴロド国は後にキエフに建国されたキエフ公国に併合される。

商業都市ノヴゴロド

 現在のロシア連邦の北西部の内陸にあるノヴゴロドは、ロシアの『原初年代記』に現れる、ロシア最古の都市の一つで、862年、ノルマン人のリューリクがこの地にノヴゴロド国を建設、それがロシア国家の起源とされている。その後政治の中心はキエフに移ったが、ノヴゴロドはロシア内陸の毛皮や木材をバルト海交易圏にもたらし、また南のキエフを経て黒海方面とを結ぶ商業都市として栄えた。北ドイツのハンザ同盟はノヴゴロドに商館をおき商人を常駐させていた(ハンザ同盟の4大在外商館所在地の一つ)。このような商業の繁栄を背景に市民層が成長し、12~14世紀には「ノヴゴロド共和国」といわれる都市共和国が成立した。しかし15世紀に有力となったモスクワ大公国イヴァン3世によって攻撃され、1478年に降服しモスクワ大公国に併合された。現在、ノヴゴロドの旧市街は世界遺産に登録されている。
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