ヘラクレイオス1世
7世紀のビザンツ帝国の皇帝。軍管区制を始める。
7世紀のビザンツ帝国皇帝(在位610~641)。東方のササン朝ペルシアと戦い、628年にはその首都クテシフォンを占領しササン朝を降服させ、シリア・エジプトなどを奪回した。ヘラクレイオス1世以後をヘラクレイオス朝(610~711)といい、ビザンツ帝国は一時、勢力を回復した。
これらの辺境での領土防衛の必要から、ヘラクレイオス1世の時に、軍管区制(テマ制)がとられた、とされているが、実際の軍管区制の完成するのは9世紀であるらしい。
イスラームの攻勢始まる
しかし、7世紀以降は、北方からのスラヴ人の侵入が始まると共に、ササン朝ペルシアを滅ぼしたイスラーム教勢力の進出などによって圧迫されるようになった。正統カリフ時代のイスラーム軍は次々とビザンツ帝国領に侵攻し、636年にはシリアが奪われ、639~641年にはエジプトを失った。これらの辺境での領土防衛の必要から、ヘラクレイオス1世の時に、軍管区制(テマ制)がとられた、とされているが、実際の軍管区制の完成するのは9世紀であるらしい。