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満州文字

17世紀に、女真(満洲人)がモンゴル文字をもとに作った文字。清朝で漢字と併用された。現在は満州語、満州文字はいずれもほとんど使用されない。

 女真金王朝の時代に女真文字という漢字をもとにした文字をもっていたが、1616年に後金を建てたヌルハチの頃は使われなくなり、文字を使用するときは彼らの言葉をモンゴル語に翻訳してモンゴル文字で書くようになっていた。ヌルハチの権力機構が拡大すると文書の量も増え、その不便を解消する必要が出てきたので、モンゴル文字をもとに満州文字を作った。ヌルハチ自身が考案したとも伝えられる。
 その後、後金は中国を征服してを建て、満州語を公用語とし、満洲文字も漢字と並んで用いられた。清朝は満州人漢族を支配した王朝であったが、次第に漢文化と同化して行き、満州語、満洲文字も次第に使用されなくなった。
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