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幾何原本

明末にマテオ=リッチと徐光啓ががエウクレイデスの原書を漢訳、1607年に刊行した。

 明代の中国でカトリックの布教に当たっていたイエズス会キリスト教宣教師であるマテオ=リッチが、明朝の高級官僚であった徐光啓の協力により、エウクレイデス(ユークリッド)の『幾何学』を、その前半部を漢訳したもの。西洋の数学の本格的な紹介の最初となった。1607年に刊行された。
 この書はヘレニズム時代にギリシアやオリエントの幾何学を集大成したエウクレイデスがギリシア語で書いたものだが、後にバグダードの知恵の館でギリシア語からアラビア語に翻訳され、さらに13世紀にスペインのトレドの翻訳学校でアラビア語からラテン語に翻訳され、ヨーロッパに知られ、幾何学の教科書とされていた。一冊の書物がギリシア文化、イスラーム文化、ラテン文化、中国文化を経て東西に知られたのであり、文化の交流を考える上で興味ぶかい。
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7章1節 オ.明後期の社会と文化