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宗主国

本国が他の国に強い支配権を持ち、属国とした場合を言う。

 宗主国とは、他の国に対して強い支配権を持つ国のことで、朝鮮やベトナムに対するのように、その国の王位を承認し、朝貢貿易を受け、内政についても発言権を持っている国を言う。また、ヨーロッパの列強が、植民地を独立させた後も、特別な結びつきを維持し、政治的・経済的な支配権を行使している場合も宗主国という。その支配を受ける国が属国である。東アジアの外交関係では、宗主国と従属国(藩属国ともいう)は上下の関係である「事大」といわれ、属国間の対等な関係は「交隣」と言われた。朝鮮は清を宗主国として仰ぐようになってから、毎年朝貢の使節を送ったが、1644年に清が北京に入ってからはその使節は燕行使と言われた。
 清朝はベトナムの阮朝に対しても宗主国-従属国の関係を有していたが、清仏戦争で絶たれることとなる。朝鮮との関係は明治維新後急速に台頭した日本が半島進出を開始したことによって日清間の争いとなり、朝鮮内部にも宗主国として清に従うことを正しいとする事大党が生まれたが、日清戦争で清が敗れたことによってその関係は断たれた。
 また属国に近いものに保護国があり、こちらはやや独立性が強く、形式的には国家機構を維持しているが、国家主権の中の特に外交権を他国に譲り渡し、その保護を受け、独自外交が出来ない国家を言う。そのような宗主権-保護国の関係は主として近代の欧米列強の植民地支配の形式としてみられ、日本の日韓協約による韓国保護国化もその例であった。
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ノートの参照
7章2節 ウ.清朝と東アジア