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スパルタクス団

ドイツ社会民主党の左派が結成した革命集団。第一次世界大戦末期にドイツ革命に際し、ドイツ共産党に改称し、社会主義革命を目指したが失敗した。

 ドイツ社会民主党は第一次世界大戦が始まると、階級闘争よりも祖国防衛を優先して、戦争遂行に賛成した。そのため国家の枠を超えた労働者の解放を目指すとしていた第2インターナショナルは崩壊した。それにたいして社会民主党内の左派のローザ=ルクセンブルクカール=リープクネヒトらは戦争協力を拒否し、1916年1月スパルタクス団を結成した。この名称は古代ローマの奴隷反乱の指導者スパルタクスに由来する。

ドイツ革命の転換を図る

 翌1917年には独立社会民主党という別個の党に参加し、1918年、第一次世界大戦末期にキール軍港の水兵反乱が全国に波及、し、各地に労兵評議会(レーテ)が結成されると、前年の第2次ロシア革命ソヴィエトとおなじように労兵評議会(レーテ)への権力の集中を主張し、ドイツ革命を一挙に社会主義革命に転換させることを図った。
 臨時政府の社会民主党エーベルトらはブルジョワ議会制民主主義を標榜して、国民議会開催を進めた。国民議会開催に反対したスパルタクス団は、同年12月、ドイツ共産党と改称し、翌1919年1月にベルリンで蜂起した。保守化した社会民主党は、軍の一部や右派の義勇兵を組織して革命運動の鎮圧に努め、激しい弾圧を行い、ローザ=ルクセンブルク、カール=リープクネヒトは殺害され、革命を達成することは出来なかった。
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