ベッサラビア
黒海に面し、ドニェストル川・ドナウ川・プルート川に挟まれた一帯で、ロシア・オスマン帝国・ルーマニアなどの係争地だった。1940年6月、ソ連がドイツとの秘密協定に基づきルーマニアに割譲させ併合した。現在はモルドバ共和国(内陸)とウクライナ共和国(黒海沿岸)にまたがる。
ベッサラビアのおよその位置
赤い色は現在の国名・国境 YahooMap で作成
ロシアとルーマニア間での変更
その後も領土変更が絶えず、ロシアのクリミア戦争での敗北により、1856年のパリ条約で南部はモルダヴィア(1866年からのルーマニア)に割譲され、1877年の露土戦争では再びロシア領となった。ロシア革命が起きるとルーマニアが併合を宣言、それを認めないソ連は併合の機会を狙い、1939年、スターリンはヒトラーとの独ソ不可侵条約に付帯する
第二次世界大戦勃発後の1940年6月、ソ連がルーマニアに北ブコヴィナ(プルート川上流域)とともにベッサラビアの併合を認めさせ、1947年2月の第二次世界大戦後のパリ講和会議でルーマニアから正式にソ連に割譲された。
この地はモルダヴィア=ソヴィエト社会主義共和国としてソ連邦に加わり、ドナウ河口一帯はウクライナに属することとなった。ソ連邦崩壊後は1991年にモルドバ共和国となって分離独立した。モルドバ共和国は現在もドニェストル沿岸のロシア人居住地の問題を抱えている。