ビザンツ様式
ビザンツ帝国の美術、文化の様式。ドーム建築とモザイク絵画が特徴。
ビザンツ帝国のもとで展開された、6世紀ごろを頂点とする建築や美術上の一つの様式。ギリシア・ローマの古典文化を継承し、東方の要素も取り入れて形成された。中世ヨーロッパの教会建築にも影響を与え、11世紀のロマネスク様式に継承される。
ビザンツ様式の特色
要点はドームとモザイク画による装飾。ドーム(大円蓋)を中央にもち、周辺に小ドームを配置する形態をとり、壁面には、モザイク壁画・フレスコ画で美しく装飾されている。絵画ではその他に、ギリシア正教の聖具として使われたイコンも美術的価値が高い。ビザンツ様式の具体例
コンスタンティノープルのハギア=ソフィア聖堂がその代表例。6世紀にユスティニアヌス帝が建造したものであるが、オスマン帝国に征服されてからはイスラーム教のモスクとして改造された。モザイク壁画の代表的な遺品としては北イタリアのラヴェンナ(一時、西ローマ帝国の都であったが、ユスティニアヌスの時東ローマ領となり、総督府が置かれた)にあるサン=ヴィターレ聖堂である。