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郷勇

漢人有力者が組織した私兵集団。太平天国の乱の鎮圧で、清朝の官軍に代わって大きな働きをした。

清朝は満州を支配していた時代以来の八旗と緑営中国を征服してから漢人を組織した緑営という正規の軍事組織があったが、19世紀には形骸化し、実力を無くしていた。農村には有力者(郷紳)が組織する団練という自営組織があったが、地方の官吏や有力者はそれらをもとにして義勇兵を募集するようになり、それを郷勇という。清末の白蓮教徒の乱や太平天国の鎮圧に正規軍に代わり活躍するようになる。最も活躍したのが曽国藩の組織した湘勇(湘軍)であった。また李鴻章が湘勇をまねて組織した淮勇(淮軍)も次第に有力となりった。これらは近代的な装備を持つが、本質的には有力漢人官僚の私兵として、地縁的・血縁的な結びつきが強かった。日清戦争では清朝軍の中心として戦ったが日本軍に敗れ、ついで義和団事件でほぼ壊滅、清朝の軍事力は袁世凱が組織した新軍に移る。
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ノートの参照
第13章3節 ウ.国内動乱と近代化の始動