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ユニラテラリズム

特に冷戦終結後のアメリカに見られる単独行動主義的な外交をいう。

 unilateralism とは、単独行動主義、または一国行動主義ともいう。この反対概念は、多国間主義=マルチラテラリズム。
 1990年代の冷戦の終結に、「唯一の超大国」の立場に立つこととなったアメリカ合衆国が、国際的な問題について、多国間の協調よりも一国だけで行動をとる傾向が強まったことを言う。
 アメリカ合衆国は第二次世界大戦後、国際連合の設立をリードし、IMFやその他の国際的機関の中心的存在であり、また冷戦下ではソ連圏に対抗するため西側陣営との協調は不可欠であるという考えから、その外交原則は伝統的な孤立主義モンロー主義を捨てて、多国間主義をとっていた。しかし、1960年の「アフリカの年」を境にして、国際連合に多数の小国が加盟すると、その際行為し決定機関である総会は一項一票であるので、アジアやアフリカの小国が多数派となり、アメリカ合衆国の意向はそのまま反映されないこととなった。
 そのような国連のあり方に対し、次第にアメリカ合衆国はいらだちを感じ始め、ILOユネスコからの脱退となって現れた。そのような国際連合批判は次第に国際連合無視へとエスカレートしてゆき、特に2001年からの共和党ブッシュ(子)政権はテロとの戦いから自国を防衛するには国際連合に諮らずに単独ででも先制攻撃を加える必要があるというブッシュ=ドクトリンを明らかにして、ユニラテラリズムを鮮明にしていった。
 その具体的な動きは、例えば包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を拒否したこと、旧ソ連との間で締結した迎撃ミサイル制限条約(AMD)からの一方的離脱などの安全保障に関することだけではなく、国際刑事裁判所(ICC)設立に反対、京都議定書からの離脱など人権、環境問題にも及んでいる。 → アメリカの外交政策  冷戦終結後のアメリカ外交
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ノートの参照
第17章1節 イ.先進経済地域の統合化