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ムスリム

アラビア語で「神に身を捧げた者」を意味する、イスラーム教徒のこと。

 イスラーム教の信者、イスラーム教徒を意味する。モスリムとも表記。神に身を捧げた者、の意味。具体的にはアッラー・天使・啓示(コーラン)・預言者・来世・宿命の六信を受け入れ、信迎告白・礼拝・断食・喜捨・巡礼五行の義務を守ることを誓った人を言う。
 ムスリムは性別、年齢、人種、財産など一切関係なく、平等であるとされている。ムスリムを指導するのがムハンマドの教えの正統を継承するカリフであり、カリフは信仰上の指導者であると同時に政治上の権力をも担った。なお、7世紀中ごろからイスラーム教は主流派であるスンナ派と少数派であるシーア派に分かれ、後者はさらにいくつもの教派に分かれるが、競技や信仰形態で異なるところは少なく、その信者は同じようにムスリムとさえている。ただ、スンナ派ではカリフやすぐれたイスラーム学者であるウラマーを含めて、宗教上の指導者をイマームと言っているが、少数派のシーア派では第4代カリフ・アリーの子孫のみを「最高指導者」の意味でイマームと言っている。

ムスリムの増大

 イスラーム教徒は都市の商人層にその支持者が多かったこともあって、イスラーム教の布教を担いながら、周辺世界で活動するようになり、ムスリム商人として活動した。また、イスラーム教がメッカやメディナを中心としたアラビア半島にあった時期には、ムスリムはアラブ人だけであったが、その支配領域が広がるにつけてアラブ人以外の信者が増加した。それをマワーリーと呼んでいる。アラブ人以外でもムスリムにならなかった人々はジンミー(ズィンミー)といわれ、ハラージュ(地租)とジズヤ(人頭税)を支払えば、信仰を認められ保護民とされた。
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4章1節 ア.イスラーム教の誕生