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半島統一戦争

前4~3世紀、都市国家ローマがイタリア半島を統一した戦争。

 都市国家として出発したローマは、前4世紀中ごろから前3世紀後半にかけて、イタリア半島全域に支配を及ぼし、その過程で平民によるローマ共和政を完成させた。半島統一戦争は、ラティウム都市制圧→サムニウム戦争→ギリシア人植民市制圧の三段階で展開された。
 ローマは近隣のラティウム地方の同系のラテン人諸都市を前338年までに制圧した(ラテン同盟戦争)。並行してイタリア半島の中部(カンパニア)から東南部にかけて牧畜を主体に生活していたサムニウム人と第1次、第2次のサムニウム戦争を展開して、前3世紀の初めまでには制圧した。さらにイタリアの南端には古くからのギリシア人植民市がマグナ=グラエキアと言われて栄えていたが、ローマはその制圧にものりだし、その中心のタレントゥムが援軍を依頼したギリシアのエペイロス王ピュロスの軍を破り、前272年にタレントゥムを制圧し、イタリア半島の統一を完成させた。
 ローマは征服したイタリア半島の諸都市と個別に条約を結んで、植民市、自治市、同盟市という区別をも受け、それらの都市が互いに同盟できないように、「分割統治」という方法で支配した。前3世紀中期からはローマの勢力は海外に向かうこととなり、まずカルタゴと衝突、ポエニ戦争となる。

半島統一戦争の背景

 このローマのイタリア半島統一戦争が行われた前4世紀末から前3世紀前半は、平民(プレブス)が重装歩兵としてこの統一戦争の主体として活動したため、その発言力が強まり、身分闘争を展開して貴族との対等な権利を獲得し、市民による共和政を実現した過程と一致していた。
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ノートの参照
第1章3節 イ.地中海征服とその影響