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アメリカ大陸原産の作物

トウモロコシ、ジャガイモなど世界の主要な農作物の中でアメリカ大陸原産の種が多数ある。

 トウモロコシサツマイモジャガイモトマト、カボチャ、トウガラシ、などの農作物や、タバココカなどの薬草、嗜好品の原料などがアメリカ大陸原産の農作物であり、いずれも大航海時代にヨーロッパにもたらされ、その植民地となったアフリカやアジアの地域に広がった。トウモロコシ、ジャガイモなどは現代の世界において、欠くことのできない食料源となっている。

ジャガイモだけでない新大陸原産の植物

 またインディオの生活の中で自然に用いられていたタバコやコカは、医薬品や嗜好品としてもヨーロッパで使われるようになり、特にタバコは嗜好品として世界中に広がったが、現在は健康への悪影響が問題になっている。コカは本来のインカ文明においては神事に欠かせない神聖なもので、飛脚(チャスキ)館が元気を取り戻す活性剤として用いられていたが、ヨーロッパに伝えられるとその陶酔を催す力が始めは麻酔剤として利用されるようになった。しかし中毒性があるところから次第に覚醒剤(麻薬)コカインの原料として悪用されるようになった。
 ゴムは食物ではないが、やはりアメリカ大陸(西インド諸島)が原産で、コロンブスが二度目の航海の時の1493年に、西インド諸島エスパニョーラ島(現在のハイチ)でヨーロッパ人として初めてインディオがゴムのボールで遊んでいるのを見た。ゴムの木の樹液からできるラテックスは様々な用途に利用されることが明らかとなり、原産地の一つブラジルからスリランカやマレー半島にもたらされ、イギリス植民地経営の重要産物とされた。そして20世紀の初め、自動車の大量生産が始まると共にタイヤの原料として急速に需要が高まった。
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ノートの参照
2章4節 ア.アメリカ先住民
8章1節 ウ.商業革命と価格革命
書籍案内

高野 潤
『新大陸が生んだ食物』
トウモロコシ・ジャガイモ・とうがらし
2015 中公新書