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分離独立運動

一国内の民族間の対立から起こる分離独立の動き。冷戦終結後の2000年代に世界各地で広がっている。

 ある国家内の少数民族が、民族の言語や文化、宗教の独自性を掲げて、多数派が握る国家から分離独立を求める運動。多民族からなる国家で、少数派の民族が多数派の民族に対して被差別意識を持ち、反発してきた長い経緯があるが、19世紀の国民国家の形成の時代には表面化することは少なかった。20世紀前半までは、主として先進国の植民地となった地域の民族の独立運動が主であったが、1960年代から西ヨーロッパ国内の少数民族による分離独立運動が起こってきた。一方でヨーロッパの統合が進む中、分離独立運動が盛んになったことは興味深いことである。また90年代以降は、東欧社会主義圏が動揺し、旧ユーゴや旧ソ連の民族独立運動が次々と起こり、激しい民族対立、紛争となって現在も続いている。東西冷戦の緊張が解消されたことにかわって、21世紀の新たな世界的不安材料となっている。
60年代から90年代までの西ヨーロッパ各国の主な分離独立運動には、
 イギリスの北アイルランド紛争(イギリスからの分離とアイルランドへの併合を要求)、スコットランドウェールズ
 フランスのブルターニュ地方、コルシカ島、スペインのカタルーニャ地方、バスク地方、
などがある。またカナダのニューファンドランドやケベック独立運動も活発であった。
 ベルギーにおける言語戦争も、一種の分離独立運動と言うことができる。
 90年代の東ヨーロッパ、ロシア圏の分離独立運動には、旧ユーゴスラヴィアを解体させたクロアチア、スロヴェニア、マケドニア人の運動があり、ロシア国内の自治共和国の分離独立運動であるチェチェン紛争などがある。
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ノートの参照
第17章1節 イ.先進経済地域の統合化